【その2】初台湾・金門島を無免許原付でかけぬけろ!【中華民国福建省】
2日目 交通ルールミリしら女の爆走
金門島は交通の便がいいとは言い難い。一応観光バスは存在するが、1時間〜30分に一本程度であり、バス停の数も十分ではない。
一番のオススメはレンタカーかレンタルバイクだ。宿の人に聞いてみると、市街地のレンタルバイク屋へ車を出して送迎してくれるという。1日レンタルして700元(=2800円)。ネットで見た相場より高い気がするけど、まあいいや。
それよりも重大な問題がある。私は原付の運転をしたことがない。また、自動車含めて何の免許も持っていない。
これが意味することは、海外で交通ルールもよく知らないまま、生まれて初めて自転車以外の乗り物を運転するということである。赤信号が止まれ、青信号が進んでも良いという意味であることは知っている。逆に言うと、それ以外は知らない。
もちろん台湾で原付は電動自転車のような扱いであり、免許はいらないから法的な問題は無い。地元民はヘルメットなしでがんがん乗り回している。これは気持ちの問題だ。
果たして二日間、無事故で運転できるのだろうか……。
タクシーをチャーターするという手もあるのかもしれない。しかし、日本ではわざわざ試験を受けお金を払わないといけない原付に、気軽に乗れるなんてなかなかない。人は好奇心には勝てない。
私が原付の前で不安そうにしていると、レンタルバイク屋のお姉さんが「右ハンドルを回せば進む、操作はそれだけ」と教えてくれた。それでも不安で敷地内を20周くらい試運転していたら、逆にビビっているのに何故そこまでして借りるのかと不思議そうな目で見ていた。
とにかく、交通手段を得て金門島周遊の旅が始まった。
まず獅山砲陣地。毎日10:00,11:00、13:30、14:30、15:30、16:30に海の向こうへ砲撃するパフォーマンスを行なっている。坑道の中から観る砲撃ショーはあっという間だが見応えはある。
次に馬山観測所。島の北東部にあり、対岸の角嶼まで2キロほど。中国側の通信会社にローミングが入るときがあるらしいけど、試すのを忘れてしまった。
中にある放送所からはテレサテンも大陸に向けてプロバガンダ放送を行なった。
確かに近い。
それにしても暑い!気温は32度で東京と変わらないが、日差しが尋常ではない。道中見つけたカフェで涼んだ。サービスのクッキーが美味しい。
しばらく原付を運転して気づいたことがある。金門は交通量が少ない。基本的に道中はこんな感じ。
歩行者や他の車と事故る心配は微塵もない、めちゃくちゃ初心者に優しい土地だった。免許はないけど運転してみたいという方、ぜひ金門島に行ってみてほしい。
台湾海峡危機に関する記念館。普段中国の歴史記念館ばかり行っているから、最後に習近平の登場しない記念館はとても新鮮だ。
金門の街並みはこんな感じ。発展しているとは言えないが、セブンイレブンもあって便利。
慈湖付近にあった戦車。
この坑道はライトアップされていて神秘的な観光スポットになっているので、当時の兵士の苦労などを感じたいなら少し違うかもしれない。
中心地の「模範街」。いくら中国人観光客が多いといえども、中国の国旗が台湾でたなびく光景は異様だ。
2日目の金門観光、主要どころは周れて満足した。バスだったら2日はかかるかもしれない。
さいごに、この日に学んだことを書いておくのでみなさんの旅の参考にしてほしい。
- 原付のバッテリーは交換することなく島周遊できる。
- 初原付でも意外と運転に支障はないから観光するなら借りてみよう。
「3日目 スマホは見つかるのか?フェリーで更にアモイに接近!」に続く